Ark館ヶ森 サイン計画

竣工年2023
所在地岩手県一関市
事業主株式会社アーク
設計・監理栗生明+北川・上田総合計画
サインデザインソーリツ
施工なんでも企画
受賞第58回 日本サインデザイン賞 銅賞
地図Map
外部サイトArk館が森

岩手県一関市の牧場 「Ark 館ヶ森」(旧・館ヶ森アーク牧場)園内のサイン・デザイン。
これまで自家用車で巡られていた100haもの牧場を、周遊バス+徒歩による移動に転換する動線計画と合わせて行われた。
Ark館ヶ森では、家畜の排泄物や食品残さなどの循環資源を再生利用する「循環型農業」が実現されている。この「循環」の思想に基づいて、制作したサインはいずれも創業時から使われてきた豚舎の解体に伴う廃材をアップサイクル(創造的再利用)することで、建築資材の廃棄を削減のみならず、かけがえのない牧場の記憶の継承を図っている。
豚舎の建屋の構造部材であったH型鋼は、切断後に最小限の補修を行い、園内の〈誘導〉サインの支柱とした。新しいリン酸処理亜鉛めっき鋼板の盤面との組み合わせによって新旧を対比させ、活用部材を際立たせている。
豚のゲージに敷き並べられていたコンクリート製の「すのこ」は、表裏を重ねて〈場所〉の名前を示すサインに用いた。広く豚舎で使われている規格製品が、長年にわたって豚や飼育スタッフに踏みしめられて独特な表情に変化していることに着目した。
いずれも本来の素材が持つ重さや経年により現れた部材ごとの固有性を表現しようと試みている。

解体前の豚舎
豚舎の床に使われていた「すのこ」
解体された豚舎の廃材のH形鋼
盤面の模型を使った制作検討
photo : MIDORIS
photo : TOREAL
photo : ソーリツ
photo : TOREAL
photo : ソーリツ
photo : TOREAL
photo : ソーリツ
photo : ソーリツ
photo : ソーリツ
photo : ソーリツ
photo : ソーリツ